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「世界はなぜ地獄になるのか 橘玲著 2023年」読後感想 No.113

こんにちは naka です。

「世界はなぜ地獄になるのか」をkindleで購入、androidのtalk back機能で耳読したので、その感想です。

この本は、「キャンセルカルチャー」に関して、この著者特有の一般的に話題にしにくいことについても、どんどん話を進めていくことで理解が深めることができます。

この本の前半では、数年前の東京オリンピックに関連して、ひどいバッシングにあった小山田氏に関して、本当にここまでバッシングされるほどのことであったのかについて、当時の状況が調べられて考察されています。この本によると、様々なしがらみや遠慮が、悪い方向に悪い方向に行ってしまったところがあったように感じました。

当時自分も目につくニュースなどから、このバッシングに賛同してしまっていたところもありましたが、この本を読んだ感想としては、ここまで説明されることで、なんだこんなにバッシングするほどのことではなかったのではないか、と思うことができるようになりました。

ついつい短なニュースの文章から、あれこれ批判的な気持ちになることの危険性というかを実感できました。

あと、英語が、多様な国籍の人たちが使いやすくよりシンプルになっているのに対して、日本語の敬語の難しさについて書かれています。日本語の構造が常に上下関係を前提としているという指摘はなるほどと思いました。英語では、会社内で上司部下の関係でも、呼び捨てで済んでしまうのに対して、日本語では、「さん」「くん」「課長」と言ったような肩書をつけたりつけなかったりと何かと気を使うことになっています。それを日本語の繊細さとして受け入れるのか、面倒と感じるのかですが、面倒と感じてしまう自分としては、この本の主張は面白かったです。

また、ポリコレについて、リベラルな考え方が浸透してきたことで、より小さなことでの批判が起きやすくなっていて、いろいろな状況からそれを止めることが難しかったり、そうした問題を扱うことを商売にすることでより状況が複雑になってしまったりと、面倒なことになっている話でした。

いつもウォッチしている岡田斗司夫氏のyoutubeで「ホワイト社会」と言う考え方が出てきてとても興味深く感じました。何かを感じたのは自分だけではなかったようで、その後何度も

この本を読んでいて、連想したのは、有料会員になっている岡田斗司夫氏のyoutubeチャンれるで昨年末に話題となった、「ホワイト社会」という考え方です。世の中が、汚いものを許容しなくなっている社会ということで、岡田氏は、個人の行うべき対応として、これまでにネット上で自分が出してしまった他人への誹謗中傷、汚い発言といったホワイトでないものは消してしまうべきだし、今後も出すべきでなく、見せかけでも良いので、いい人になるべきとしています。

この本の中での著者の考える取るべき道としては、これと似たようなものとなっています。橘氏が岡田氏の言動にどこまで影響を受けているのかは分かりませんが、似たような結論となっているのが興味深く感じました。

ABOUT ME
naka
50代男のサラリーマンです。日々試したこと、読んだ本の感想や思ったことを書いています。

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