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「超情報化社会におけるサバイバル術 「いいひと」戦略 岡田斗司夫FREEex著 2014年」読後感想 No.119

著者の岡田斗司夫氏については、ずっと昔に「評価経済社会」を唱え、今は「ホワイト社会(戦略?)」の現状を話すなど、興味をもってウォッチしている方の一人です。この本は今のホワイト社会の前段階の考えというかの考えということで、これまで読んでいなかったので読みました。

著者の提唱する評価経済社会について、自分の理解は、お金を持っているよりも、ネットを含めた周りの評価が大切な社会になっているということです。この本では、そうして変化している社会で個人のとるべき対応として、「いいひと戦略」を勧めています。本当はそうでないとしても、いいひとであることを戦略的にとることが、大切ということで、実際の例として、芸能人のふるまいの変化や、IT企業の人を採用する観点として「good natured person」があげられています。

そして本の後半では、具体的にどうすればよいかを5つのステップをとること、また3C(「コンテンツ」、「コミュニティ」、「キャラクター」)として大切な要素を挙げています。この3Cを大切にするというのは、橘玲氏の著作の「幸福の資本論」の中で人のもつ幸福に必要な人の持ちうる資産として挙げている「金融資産(資本)」「人的資本」「社会資本」のうちの「人的資本」と「社会資本」を重視しているのかなと思いました。ただ、橘氏の定義する社会資本はかなり閉じた社会を示していて、その中で暮らすことを言っているのですが、この本では、自分がいいひと戦略をとり続けることで、自分の周りも同じようないいひと戦略をとる人に囲まれた状況を作ることを目的としていることで、ちょっと違っているようです。

著者の勧めるいいひと戦略では、いいひと戦略をとる中で、様々な人とのネットワークができてそれが仕事として広がりができた例や、ギークハウスを運営することなど、なんだか楽しそうな生活をしている人が紹介されていて、これからの10年間ぐらいかけて、いきなりこれらを実行するのはちょっと難しそうですが、ちょっと取り入れるのはいいのではないかと思いました。

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naka
50代男のサラリーマンです。日々試したこと、読んだ本の感想や思ったことを書いています。

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